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二回目の一過性の夏――東京 (7月29日)

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東京渋谷の裏通りで、この夏初めてのセミの声をきいた。
浮かれ気分の人々が――熟年のヨットマンから丘サーファーま
でが、新しい海水パンツを求めてそこいらを右往左往していた。

懐具合いと理想の釣り合いがつかないのだろう。やりきれぬ思い
の若者が2人、アウトドアショップの軒先のベンチにすっかり憔悴
しきって座っていた。彼らの夏に幸多からんことを願う。

ある人は夏のことを、「年ごとの我らの片想い」といった。ギラつく
太陽にありきたりな恋心を抱くのが人の常であるなら、「我ら」は
大いに夢をみるべきであろう。

海水パンツよりもコンビニで売られている虫取りアミや空バットに
惹きつけられてしまうボクにとっては、日盛りにもめげず、青々と
浮かび上がるはずのビッグマウンテンが、この大都会では視界
に入らないことが苛立しいほどに哀しい。

質の悪い暑さに晒されていると、ただそれだけで東京でなければ
ならない理由が葬り去られていくようだ。このところやけに仙台が
懐かしい。ボクが仙台への郷愁を語りだすと、ナオミは決まって
不機嫌になる。どうして彼女はこのノスタルジアを理解できない
のだろう? 彼女の生まれも仙台であるはずなのだが・・・。

(文・石垣ゆうじ)

(エ・トモット)
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by momiage_tea | 2005-07-29 23:44 | ゆうじ × TOMOt

スモールタウン (7月29日)

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"スモールタウン=善人の集まり」のように思いがちだが、彼らは決して朴訥
 であったり、人を疑わないほどに無垢であったり、単純であったりするので
 はない。善人であるということは、他者の存在を受け止めて理解するという、
 利己心を越えた許容量の上に成り立っているからだ”
   『語るに足る、ささやかな人生[アメリカの小さな町で]』
                               ――駒沢敏器(NHK出版)

   
 仙台の土樋にあるカフェ・マティスの一角がボクの書斎だった頃、あまり親
 しくなかった中学校の同窓生2人とばったり出くわしたことがある。ひとりは
 カーディーラーの辣腕営業マンで、もうひとりはニューヨークの有名ファッ
 ションメーカーの仕事を辞め、一時帰国したばかりのバイリンガルだ。

 偶然の――望んでいない再会に気まずい笑顔が出揃った矢先のことだ。
 営業マンが口にしたのは「なに、イシガキはまだ山屋敷(ボクの実家のある
 町)に住んでんの?」という言葉だった。そこにはどこかトゲがあり、侮辱的
 な響きさえ感じ取れたのだった。

 ボクは好き好んで仙台の郊外の山奥で、代わり映えのしない生活を送って
 きた。そうして時折は山から下りてきて、カフェーの片隅で珈琲を啜っている
 というわけであるが、当時のボクはプー太郎だったせいもあり、かれこれ30
 年実家から外へでたことのない自分に対して、どこかうしろめたい気持ちを
 抱いていたのも事実であった。

 だからボクは「そうだよ」とは答えずに、ヘラヘラとした曖昧な薄ら笑いを浮か
 べるしかなかったのである・・・。今となってはそんな些細な、思い出にすらな
 らないその光景が、ことのほか苦々しくてたまらない。

 ボクにとって大切なものは、シンガーソングライターのジョン・プラインがたっ
 た三言でいい表した、自分にとってのアメリカ――「スモール・タウン(小さな
 町)、ブライト・ライツ(輝く灯)、サタデー・ナイト(土曜の夜)」――と同様の意
 味合いをもってして「山屋敷」なのであるから。

 ボクは仙台の小さな町「山屋敷」にではなく、うだつの上がらない己に対して
 きまりの悪さを感じていただけだったのだ。そんなことがあってから、東京へ
 出て来てみてようやくスモールタウン「山屋敷」の許容量というものを理解し
 直した気がする・・・。(まぁ、ボクは善人だからね~)
 ■
 (文・石垣ゆうじ)
 □
 (エ・トモット)
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by momiage_tea | 2005-07-29 01:21 | ゆうじ × TOMOt

夏バテの理由 (7月27日)

「雑誌は物の見方、物の考え方とそのセンスを中心の展開していくべきなのだ。
 あるいは、人間の生き方を考えていくマガジン。要はつくる側に哲学がなかった
 ら終わりなのだ――」(ターザン山本)


95年2月から約3年ほどつづいたカントリー音楽のミニコミ誌、『ピュア・カントリー』。
当時二十歳かそこらの若造だった編集長時代のボクを取り戻すためだけに、いまの
ボクはもがき苦しんでいるのだ。この数年来、リハビリに明け暮れてきた人生であった
が――ボク自身の世界への――社会復帰のめどはまったくもって立っていない。

あの時のボクには伝えたい明確な事柄や意志や情熱があった。カントリー音楽から
ボクが学んだことは懐の深さと寛容さだ。そうして与えられたものを返そうと、無償の
愛で出来上がったのが『ピュア・カントリー』誌だ。その冊子をめくればわかる。ひとつ
の音楽ジャンルの、出来合いの魅力を伝えるだけのフリーペーパーではないことが。

曲を聴くモノ一人ひとりの歌であるべきカントリー音楽には、それだけに無数のスタイ
ルが存在する。カウボーイの世界だけがカントリー(あるいはカントリー&ウェスタン)
だと思っている大多数の蔑視リスナーが聴けば、これのどこがカントリー音楽なんだ? 
と思うような歌やメロディが幾らでもある世界だ。

ボクが『ピュア・カントリー』誌でやりたかったことは、カントリー音楽からハットやブーツ
やブルー・ジーンを剥ぎ取ってしまうことだった。これは別にカントリー音楽の伝統をぶ
ち壊してやろうなどという野心的な意味や陰謀はない(むしろ、ボクはトラディショナルな
部分を大事にしたいと思っている保守派だ)。

そうではなく、正装を脱いで普段着になってから聴こえてくる、自分だけの音楽を大切
にして、育んで、認め合う、分かち合う大切さ、面白さを表現したかったのである。だから
『ピュア・カントリー』誌にはカントリー音楽とまったく関係のないコラムや詩や絵や写真
がたくさん載っていたし、そういう編集方針を貫いてきた。また、読者もそれを支持してく
れていた。

表紙でタイトルの下に「country music & life style」と謳ったのもそうした狙いがあ
ったからだった。だが、あれから7年余り経ったいま、ボクには哲学がない。独自の視点
というより、偏屈な独りよがりがあるだけで、まるで苦いだけで旨味も栄養もないゴーヤ
みたいだ。――これでは夏バテするわけである。

(文=石垣ゆうじ)
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by momiage_tea | 2005-07-27 03:17

台風一過

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台風のしんがりには、必ずこんな雲がひとつくっついています。

明日は目をこらして空を見上げるべし。

(トモット)
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by momiage_tea | 2005-07-27 01:28 | TOMOt

『マッチ箱の会』設立ご挨拶 (7月26日)

「いま、マッチラベルに魅せられた煙草を吸わない連中が、そのマッチ箱をどう
 運用していくかといったことが試されています!」(設立発起人・石垣ゆうじ)

 (尚、喫煙者の入会はお断りいたします。)


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カイチョウ、蝶ネクタイ オワスレデスヨ!!

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by momiage_tea | 2005-07-26 23:59 | ゆうじ × TOMOt

御破算

御破算
 ①(そろばんで)計算をもとに返して、零(レイ)にすること。
 ②最初・(白紙)の状態にもどすこと。
                     ~『三省堂国語辞典』より~

 いまから灯台をみてきます。探さないで下さい。(ゆうじ)

■□■




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2005年7月26日
22:47   千葉県銚子は犬吠岬沖、約7キロメートル付近にて
       ゆうじ先生、浮き輪で優雅に漂流しているのを発見!

23:54   救助成功!!(帰らないと言ってゴネたため、ちと手間取る)


 センセイ、ゴニョゴニョイッテナイデ イッショニ コイデクダサイ!!

 センセイ、ソコノボタンハ イジラナイデクダサイ!!

 アァ !!!

 ・・・

探さないでください・・・(トモット)

□■□

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by momiage_tea | 2005-07-24 22:59 | ゆうじ × TOMOt

ミニスイカ




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    今年もひとつだけスイカが育っています。

    体長5センチメートル  ゆで卵よりもちと重い

    あんまりにもめんこいので  なでまわしてやりましたら

    しつこいって。

                    (シャシン・トモット)
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by momiage_tea | 2005-07-23 23:30 | TOMOt

くじらの散歩

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むか〜しに描いたクジラの長老です。

イシサン,ブンショウオネガイシマス!!

□(エ・トモット)
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by momiage_tea | 2005-07-23 11:36 | TOMOt

海 #1

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またこんな絵がかけるようになりたいと思って・・・

(絵・TOMOt)
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by momiage_tea | 2005-07-22 02:10 | TOMOt

さざ波程度の事件 (7月21日)

昨夜、某テレビ局の『ウルトラマン』の再放送を眺めていたら、バルタン星人が大活躍
していた。これはと思いボクは携帯電話の写メールでその画像をおさえると、さっそく
仙台の友人へと報告を試みた。時刻にして20日の23:51のことであった。

 私 「ニュース見ろ! ユーホーだ」
   (海洋上に青白く花火のように光る物体の画像を添付。焦っているのを演出する
    ために、UFOはあえてカタカナ表記に・・・)

 友 「どこでや?」 (明らかに信じていない友人)

 私 「ロシアの石油タンクやられたぞわ」
   (石油コンビナートが激しく炎上する画像を添付)

 友 「嘘だべ」 (一瞬食いつきそうになるも、あくまで疑ってかかる友人)
 
 私 「だからシャトル中止されたんだぞ まじだ! 見ろ」
   (画像は添付せず、急務を要することを演出する私)

 友 「何のニュースだ?」
   (慌ててチャンネルを変えてるくせに、平静を装う素振りの友人)

 友 「国営でやらないんだから嘘だべや!思いっきり自転車こいで損したや」
   (どうやら狙っている娘とのデートから帰宅した直後のようである・・・)

 私 「やってねーのか えらいさわぎだ」
   (東京と仙台の地域格差を利用して、あくまで騙し通そうとする私)

 私 コメントなし。
   (再度、花火のような光とその回りに浮かぶ不気味な影の画像を添付)

 友 「テレ東か?」(仙台ではテレビ東京のネット局がないのだ)

 私 コメントなし。
   (ミニ・バルタン星人6名が宙を舞う画像を添付)
 
 私 「円谷だ。びびったか?」 (そろそろいいだろう) 

 友 「空を確認しながら、車より早く自転車こいで帰ってきたや。最近にないワク
    ワクだった。――そんな暇あるならブログ更新しろ」

劇場公開され話題を集めているH・G・ウェルズ原作の『宇宙戦争』であるが、米国の
ラジオ局ではかつて、冗談のつもりで『宇宙戦争』をドラマ仕立てで放送したところ――
緊急ニュースとして報じた演出が効を奏し、聴いていたリスナーは皆パニックに陥り、
大きな社会問題になったこともあった。

昨夜の「プチ宇宙戦争」事件は、この手のゴシップが未だに通用するどころか、初恋
の相手が夢に出てきて目覚めた後のように、なんとなく得した気分にもさせてしまう効
果があると判明した。時として嘘(ジョーク)は日常にさざ波程度の戯曲を生む。ただし
サジ加減を誤まらぬように! 狼少年になってしまってはこちらが痛い目にあうのだ。

(石垣ゆうじ)

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・・・ナニヲヤットルンデスカ、アナタハ・・・

□(エ・トモット)
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by momiage_tea | 2005-07-21 23:25 | ゆうじ × TOMOt


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