『きっとじぶん自身に宛てた手紙』⑦ (毎週月曜日更新)
『ヌーン・シティにゆこうと思う旅行者は、いまの
ところ じぶんで方法を講ずるより外に手がない』
(――トルーマン・カポーティ:『遠い声、遠い部屋』)
【オブラートに包んで、ある写真家への返信として・・・】
ぬきさしならない状況に陥って、思案して、結局はじぶんしか
たよる者がないと気づいたとき、まったく頼りにならないぼく自
身のうちにも、まだ頼り甲斐のある同僚がいたのだと気づかさ
れることがままある。まぁ、そんな日々がつづいている。
否応なしに登場させられた彼は、いままでぼくのこころのうちに
こもったまま、出番のない人生をやり過ごしていたのだ。けれど
彼はあまりに気まぐれだ。飽き性で、実のところまったく頼りに
ならないあいつよりも、さらに拍車をかけて頼りにならないことも
しばしばだ。
ジェリー・ダグラスの弾くドブロの音色のように、書きたいと思う。
ジェリー・ダグラスの弾くドブロの音色には、気むずかしさを引っ
ぺがした乾いたぬくもりがある。ピート香のくせはいらない。ただ
清流の流れるままに、強要しない自制のもとに書きたいのだ。
闇雲にやりすごすことを怖れて、書きつづけたい。だがしかし、
それはただ闇雲に書きつづけることとはちがう。ぼくは書きたい、
書くに値することを。あなたの助言は励みになったけれど、それ
はぼくの仕事ではない。気に留めてくれて感謝。くれぐれもお気
を悪くされぬように。
■
(石垣ゆうじ)
ところ じぶんで方法を講ずるより外に手がない』
(――トルーマン・カポーティ:『遠い声、遠い部屋』)
【オブラートに包んで、ある写真家への返信として・・・】
ぬきさしならない状況に陥って、思案して、結局はじぶんしか
たよる者がないと気づいたとき、まったく頼りにならないぼく自
身のうちにも、まだ頼り甲斐のある同僚がいたのだと気づかさ
れることがままある。まぁ、そんな日々がつづいている。
否応なしに登場させられた彼は、いままでぼくのこころのうちに
こもったまま、出番のない人生をやり過ごしていたのだ。けれど
彼はあまりに気まぐれだ。飽き性で、実のところまったく頼りに
ならないあいつよりも、さらに拍車をかけて頼りにならないことも
しばしばだ。
ジェリー・ダグラスの弾くドブロの音色のように、書きたいと思う。
ジェリー・ダグラスの弾くドブロの音色には、気むずかしさを引っ
ぺがした乾いたぬくもりがある。ピート香のくせはいらない。ただ
清流の流れるままに、強要しない自制のもとに書きたいのだ。
闇雲にやりすごすことを怖れて、書きつづけたい。だがしかし、
それはただ闇雲に書きつづけることとはちがう。ぼくは書きたい、
書くに値することを。あなたの助言は励みになったけれど、それ
はぼくの仕事ではない。気に留めてくれて感謝。くれぐれもお気
を悪くされぬように。
■
(石垣ゆうじ)
by momiage_tea
| 2007-02-05 12:28