パリを愛した画家たち


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「パリを愛した画家たち」展(酒田市美術館~9月13日迄)でもっとも魅せられたのが
シャガールの描いた『母と子』という作品だった。赤い月に照らされ寝静まった街並み
を背景に、赤子を抱いた母親が画面中央で幸せそうに浮かんでいる……。

しかも母子の下にある小屋だけが、その街でただ一軒だけ、幸福感を独り占めするか
のようにほんのり月色に色づいているのだった。その小屋の隣にはひょっこりと、父親
だろうか小間使いだろうか、帽子を被った男の姿があって、さほど不幸せというわけで
もなく、むしろその母子から慈しみの感情さえおすそ分けしてもらっているようにも思え
るのだが、もうどうしたって頭上でたたずんでいる親子愛には叶わないのである。

まさしくそのような男の感慨が、この作品展のすべてだったといってもよい。ピカソも
藤田嗣治もローランサンも、わたしの贔屓のベルナール・ビュッフェだってそうだ。
シャガールを前にしてはどんな理屈や講釈や努力や研鑽でさえも霞んでしまい、
「あららら、なんだいこの人は?」とお手上げして笑みを漏らしてしまうのである。

(ちょうど飼い犬の糞の状態を確かめて、うむ、歳はとったがまだまだ元気だなと頷く
ようなものだ。) シャガールの摩訶不思議な健全さが大好きだ。シャガール万歳! 
そしてありがとう!

(文=いしがきゆうじ)
(絵=TOMOt
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by momiage_tea | 2009-08-07 17:49 | ゆうじ × TOMOt


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